どうにかしなきゃいけないのは箱根駅伝だけではない

日曜朝、「ザ・サンデー」の箱根駅伝企画、途中棄権翌日の順大・小野に密着したドキュメントを見て、涙が止まらなくなってしまったU-KIさんです。

あの日、小野は復路・鶴見中継所でランナーのサポートに当たっていた。ただでさえあのリタイアでまだ放心状態だっただろうに、彼はそこで再度タスキが途切れる瞬間に直面してしまう。
鶴見での繰り上げスタートはトップが通過して20分後。普通に考えればそんなことにはずのない走力を持つ順大がなぜそうなってしまったのか。その理由を痛いほどよくわかっている彼の俯きがちな表情は切なすぎて、涙が止まらなくなってしまいました。

しかし、思えば箱根駅伝だけでなく、ニューイヤー駅伝でも大変なことは起きていました。
エース区間2区での優勝候補の相次ぐ大ブレーキ。レースに向けて照準を合わせていくためのノウハウを持っているはずの伝統あるチーム(カネボウ、旭化成、日清食品)が、しかも個人としてもきちんと調整してしかるべきエースたちが、揃いも揃って走っている最中に身体に異常を起こしたのでした。

このようなことが同時にこんなにも起こってしまうということは、もはや簡単に「スピード化」だとか「プレッシャー」だとか、「調整法」云々とか言ってしまえるような問題ではないのでしょう。

さらに思い出してみると、昨年夏の世界陸上・マラソンはもっと悲惨な状況でした。“サバイバル”などとは軽口でも言えない程に、異常な数のリタイアを生んでしまったレースでした。今年の夏も北京で同様の風景を見ることになるかもしれないと思うと、選手たちのサポート体制は十分かと、心配でならない。

夏といえば、高校野球もそう。昨年夏、気温40℃をも記録した炎天下にてプレーし続けた選手たちが誰一人として卒倒しなかったことはひとつの奇跡だった、と俺は思う。
ほんと、あれは奇跡なんだ。日々鍛え上げ、身体も出来上がっている大人のアスリートたちも倒れるほどの酷暑の下、若い高校球児が無事だったことは。あれが当たり前なのではない。今年、悲劇を目の当たりにすることになってしまうかもしれない。だからこそ、一刻も早く対策を打ち出してほしい。

どうにかしなければならないのは、箱根駅伝だけではない。今、すべてのスポーツ選手たちはこんなにも危険な状況に陥っている。もしかしたら本当に最近の若いヤツは弱いのかもしれない。でも、弱いなら弱いなりのサポート体制を創り上げ、何かが起こらないためのケアをこれまで以上にしていかなければならないのではないだろうか。

たとえば、すべてでの大会専門医の常駐、試合(レース)前日の診断の義務化はどうだろう。「箱根のような大会には多少無理してでも出てしまう」と言うのなら、選手の体調管理をチームのコーチやドクターに任せるだけではなく、大会の責任医療チームが統括して把握していく必要がある、と俺は思う。

誤解をしないでほしいのだが、脱水症状や痙攣など、大したことではない。悲しいけれど、サッカーでは07年の後半4ヶ月間にわかっているだけで世界中で6人のプロ選手が、試合中に心臓発作を起こして亡くなっている。ついこないだ、年末にも起きたばかりだし、現役のスペイン代表プエルタ選手が死亡したことは大きなニュースになったから、覚えている人も多いかもしれない。

とにかく、こうなってからでは遅いのである。

F1では、セナの死以後、格段に安全技術が向上した。安全を求めるあまり、レースがつまらなくなったという人も多いけど、一個人的な面白い面白くないなど、人間の命の重さの前には比較対象にすらならん。去年のクビサの大クラッシュも、02年の佐藤琢磨のアクシデントも、10年前にはただではすまなかったはず。彼がああなってしまったことは今でも残念で仕方ないけれど、少なくとも、もう同じ想いをしなければならない可能性が著しく低下したことは、一視聴者だけど、ありがたいことこの上ない。

プエルタの死以後、FIFAは対策を立てることに躍起になっている。JOCはどうだ?日本陸上連盟は?高野連は?日本サッカー協会は?
これだけではない。すべてのスポーツ団体に今、改めて選手たちの安全を見直していただくことを切に願いたい。また、こんな一個人のしがないブログだけど、何か妙案が浮かぶようだったら提示させていただこうと思う。

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