愛をこめて花束を

素晴らしいレースだった。気持ちが伝わってくるレースはいつだって心を動かしてくれるものだが、昨日の有馬記念で見せてくれたのはまさしくそれであった。

スタート直後にユタカが、ノリが、四位がダイワの背後を狙っていったとき、スゴいレースになりそうな予感がビシビシ伝わってきて、背筋がゾクッとした。2周目の3コーナーの手前でルメールが動き、デムーロと蛯名がそれに続いたときには、思わず身を乗り出した。
ユタカの言葉を借りれば、「少々の無理は承知で(ダイワを)負かしに行った」そうだ。この敢闘精神が嬉しい。そして、そのすべてを涼しい顔でやり過ごし、返り討ちにしたからこそ、ダイワスカーレットの勝利はなおのこと価値が高いというものだ。

断っておくが、私は決してダイワスカーレットという馬が好きなわけではない。基本的にミーハーな人間にとって、見た目に楽しいレースをしてくれない彼女は、それがこの馬の強さであることを頭ではわかっていても、どうしても愛着を持つ対象にはなりえなかった。昨年の今ごろは、彼女の活躍のおかげで仲間内のPOGで優勝することができたものの、素直に喜ぶことができず、苦笑いしていたりもしたものだ。

ただ、その一方で、競馬を愛する人間として、これだけの名馬が、おそらく日本競馬史上最強の牝馬が、本当の偉業を残せぬまま、その能力に見合うだけの称賛と正しい評価を受けられずにいることは非常に口惜しく思っていた。だが、そんな想いはもう抱いていなくていい。

第53回有馬記念優勝馬 ダイワスカーレット
この稀代の名牝の37年ぶりの快挙に、その圧巻のパフォーマンスに、心からの祝福と称賛を。

それにしても、秋天といい、有馬といい、どうしてこうも裏切ってくれるものか。

「あってもなくてもいいレース」
「何が勝っても幸せにはなれないレース」

事前にそう書いておけばいいモノが見られるのなら、これから毎週書いてやろうか(苦笑)
でも、正直、嬉しいけど、悔しい。こんなに簡単に掌返しみたいなことさせられてちゃ、ね。
複雑なところではあるよ。これじゃ現金な人間性全開だもん…。
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2 Comments

U-KI@管理人  

>t-horyさま
このタイトルは…まぁ、パクりなんでね。
褒めていただいても微妙な心境なんですが(^^ゞ

レース前日にたまたま部屋で山積みになっているCDを整理したときにそのタイトルを見つけまして、ちょうど今年を代表する曲ということもあって、使おうと決めました。瞬間的にそのタイトルからこういう文章を書けそうだと浮かびましたしね。

まぁ、ダイワスカーレットがその通りのレースをしてくれなければ、これが日の目を見ることはなかったわけで、素晴らしいのはオレなんかじゃなくて彼女ですよ。

2008/12/31 (Wed) 13:13 | EDIT | REPLY |   

t-hory  

このタイトルや表現は自分がそれをできなかった事が口惜しいくらい素晴らしいものだなと思います。
更新の内容では負けていないけど、瞬間的なインパクト・一言での表現という意味では完敗ですね。


今後はこれに負けないよう、もっともっとダイワスカーレットへの愛着や閲覧者への訴えを表現できるよう、精進するつもりです(^^)

2008/12/30 (Tue) 23:03 | REPLY |   

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