忘れられない14年前の今日のこと

14年前、1994年12月の第1日曜日は、私にとって忘れられない1日だ。

思い出してみると、94年のスポーツシーンでは本当にさまざまなことがあった。
野球では国民的行事“10.8”があり、またパ・リーグではイチローが大ブレイク、シーズン210安打を記録した。サッカーはJリーグが創設2年目。アメリカW杯後にはレオナルドやマッサーロといったビッグネームが来日した、Jリーグが最も華やかだった頃だ。ちなみに、ストイコビッチがグランパスに加入したのもこの年である。さらに競馬では15年ぶりの3冠馬が誕生し、逆にF1はスーパースターが消えた。どちらもそのスポーツの枠に留まらない社会的関心事だった。

そして、ボクシングにおいて、そんなシーンが記録されたのが今日だった。
12月4日、日曜日。薬師寺保栄×辰吉丈一郎。

当時の私は15歳。ちょうど思春期真っ只中。毎週月曜日には必ず「ジャンプ」を買い、何より先に「SLAMDUNK」と「BOY」を読んでいたこともある。誰が一番強い男か、興味津々だった。
それは私の仲間たちも同様で、誰もがほとんどボクシングなど見たこともないくせに「どっちが勝つと思う?」「やっぱ辰吉が強いよ」などとみんな饒舌で、教室ではこの一戦の話題で持ち切りだった。

ここ数年、亀田兄弟や内藤、坂田のおかげか、あの日のあの試合が話題になることが多い。すっかり忘れてしまっていた試合の内容も、あの試合が行われた背景も、おかげで数年ぶりに復活した。だが、その間もあのときに感じた熱さとボクシングの面白さはずっと忘れてはいなかった。

昨年、内藤対亀田(大)が行われた。どんな試合内容だったかはココを見ている人ならきっとご存知だろう。
実は私は仕事のためにあの試合は見ていない。幸か不幸かはわからないけれど。ただ、薬師寺対辰吉以来の社会的注目を集めたビッグマッチだっただけに、この日初めてボクシングを見た人も多いはずなのだ。だから、思った。「彼らは一体ボクシングにどんな印象を抱いたのだろう」と。

幸運にも私は薬師寺対辰吉が初体験となった。だからこそ、あの異様な熱気も、暑苦しいぐらいの男臭さも、すべてを包み込む男の中の男の物語を、その面白さを知ることができた。だから、格闘技は決して好きなわけではないけれど、今もずっとボクシングだけは必ず見ている。果たして、内藤対亀田(大)は初体験した人にそんな思いを抱かせることができたのだろうか。

おそらく来年には内藤対亀田(興)のビッグマッチがようやく実現するだろう。大毅戦とは違う、今度こそ本物の実力者同士の一戦だ。因縁もある。だから嫌が上でも注目は集まる。この試合で初めてボクシングを目にするという人は、きっとまた多いことだろう。だから、願う。「今度こそ、そんな彼らの心を強く揺さぶるような試合を」と。本当に、本当に、切に願っている。

スポンサーサイト

0 Comments

Post a comment